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相続財産調査の方法
1.不動産の調査
被相続人が不動産(土地・建物)を所有している場合、まず、登記識別情報通知(登記済権利証等)の存否を確認します。
登記識別情報通知等が存在する場合は、登記識別情報通知内に記載されている不動産(登記済権利証等の場合は「不動産の表示」と記載されています)の登記事項証明書や公図などで、被相続人名義の不動産の有無を調査することができます。
登記事項証明書・公図は、お近くの法務局で入手できます。被相続人名義については、表題部欄や甲区欄で被相続人の氏名の有無を確認します。
交付請求にあたっては、共同担保目録付きの登記事項証明書を請求するようにします。乙区欄に共同担保目録の記載がある場合は、共同担保目録から新たな不動産の存在が判明する事があるためです。
また、未登記建物であっても、固定資産税の評価を受けているのであれば、名寄帳の写しや固定資産評価証明書を取得することによって、その存在および所有名義が判明することがあります。
固定資産評価証明書や名寄帳の写しは、当該不動産所在地の市区町村役場(東京23区では都税事務所)で、被相続人の不動産全部につき申請します。
被相続人の所有する不動産の市区町村単位での一覧表であり、新たな不動産を発見する事もできます。特に固定資産評価証明書は相続登記をするときに必要になります。
また、被相続人宛に固定資産税納付通知書が郵便物として送付されることによって、新たな不動産が発見される事もあります。
チェックリスト(不動産の調査)
□ 登記識別情報通知(登記済権利証等)はありますか → 最寄りの法務局 → 参考サイト:各地の法務局
□ 登記事項証明書を確認 → 不動産所在地の市役所等にお問い合わせ下さい
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2.動産の調査
貴重な動産は銀行の貸金庫内に保管されていることもあるため、被相続人の預金通帳から貸金庫代の引落としがあるか確認します。貸金庫が存在する場合は、貸金庫の開扉の手続きを(共同相続人全員で)する必要があります。
一般的に動産は価値が低いことが多く、遺産分割という形をとらずに分配することも多いのですが、高価な動産(宝石、コイン、書画、骨董品など)が問題となることがあります。
チェックリスト(貸金庫の開扉:共同相続人全員)
※ 各銀行によって取り扱いが異なる場合があります。
詳細は各銀行へお問い合わせ下さい。
□ 誰が → 共同相続人全員 □ 開庫依頼書
→ 各銀行等
→ 市役所等
→ 市役所等
→ 市役所等
→ 各銀行
→ 紛失の場合は各銀行へ申し出 □ 本人確認書面 → 運転免許証等
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3.預貯金の調査
預貯金の調査のため、被相続人名義の預貯金通帳、預金残高証明書等を確認する必要があります。
預貯金については、一部の相続人による使い込みや隠匿が問題となることもあるため、取引明細表を取得して残高の変動状況を調査する必要があります。
この場合、共同相続人の全員によらず、一人でも被相続人の取引履歴の開示を請求することができます。
預貯金の有無が不明である場合は、被相続人の取引銀行支店など、被相続人の生活圏内の銀行へ照会します。
銀行等に対する照会については、被相続人が死亡したことや、照会者が相続人であることを証明する資料を求められることがありますので、事前に戸籍謄本等の準備をしておく必要があります。
チェックリスト(預金残高証明書、取引明細証明書の取得)
※ 各銀行によって取り扱いが異なる場合があります。
詳細は各銀行へお問い合わせ下さい。
□ 誰が → 相続人:各銀行へお問い合わせ下さい □ 被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍除籍謄本・改製原戸籍謄本
→ 市役所等 → 市役所等 □ 相続人全員の印鑑証明書
→ 市役所等 → 運転免許証等
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4.債権の調査
5.各種有価証券等の調査
有価証券等の種類として、株式、社債、投資信託およびゴルフ会員権等が考えられます。
株式については株券や配当通知等の存否、社債や投資信託等については金融商品取引業者からの通知等の存否、ゴルフ会員権については会員証やゴルフバックの名札等を確認します。
6.債務の調査
被相続人が債務者となっている契約書等があれば、その内容を確認します。
親族が被相続人の連帯保証人となっていたことから、債務の存在が判明することがあります。また、不動産全部事項証明の乙区欄の記載から、債務の存在が判明することもあります。
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